絵本は「かわいいから気に入る」と「内容までしっかり受け取れる」が、必ずしも同じタイミングではないんだなと感じることがあります。
以前は、子どもが欲しがった本なら、そのまま気に入って繰り返し読むだろうと思っていました。けれど実際には、表紙や絵に一目ぼれして買っても、読む年齢によって受け取り方がかなり変わる本もあります。
今は絵本を選ぶときに、「今すぐハマるか」だけでなく、「少し先に良さが分かる本かもしれない」という見方もするようになりました。実際、子どもの成長で反応が変わった絵本はこれまでにもあり、たとえば寝かしつけ絵本のよるくまシュッカレビューでも、年齢が上がってから反応が変わった体験がありました。
今回は、長女が表紙に一目ぼれして買った『きみのことが だいすき』について、3歳の長女には少し難しく感じたこと、そして4歳の子が楽しそうに読んでいたことを踏まえて、「どんな子に合いやすい絵本か」を実体験ベースでまとめます。
きみのことが だいすきの基本情報

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 書名 | きみのことが だいすき |
| 著者 | いぬいさえこ |
| 出版社 | パイ インターナショナル |
| 発売日 | 2022年2月14日 |
| 定価 | 1,320円(税込) |
| 購入時期 | 2026年5月 |
| 購入金額 | 1,320円 |
| ページ数 | 32ページ |
| ISBN | 978-4-7562-5552-5 |
| 主な特徴 | 小さな動物たちの会話を通して、やさしい言葉を届けるメッセージ絵本 |
『きみのことが だいすき』は、小さな動物たちが暮らす森を舞台に、「かなしい きもちはね、ふたを しなくて いいんだよ」「あなたは、よいこ。なにかを じょうずに できなくても」といった言葉で、読む人に寄り添うメッセージ絵本です。親子で読んでほしい心温まる1冊として紹介されています。
また、第6回未来屋えほん大賞2位、第14回ようちえん絵本大賞、キノベス!キッズ2023第2位など、複数の賞で評価された作品として案内されています。
こんな人におすすめ
- かわいい絵で、やさしい気持ちになれる絵本を探している
- ストーリーの面白さだけでなく、言葉のメッセージも大切にしたい
- 子どもに「そのままで大丈夫」という気持ちを伝えたい
- 3歳後半〜4歳以降に響きやすい絵本を探している
- プレゼントにも向く、見た目の印象が良い絵本がほしい
購入したきっかけ
購入したのは2026年5月、価格は1,320円でした。
きっかけは、長女がこの本の絵を見て「これがいい」と欲しがったことです。ちょうど、いい子にしていたご褒美で絵本を買ってあげる約束をしていた時で、いくつかある中から長女が一目ぼれしたのがこの本でした。
表紙や中の絵はやわらかくてかわいらしく、小さな動物たちが並ぶ世界観もかなり魅力的です。著者のいぬいさえこさん自身も、特設サイトで「こころがチクチクしたときに、そっと寄り添えるような作品になれたら」と語っていて、まさに見た目の印象と中身の方向性が一致している絵本だと感じました。
読んでみた感想|3歳には少し難しく、4歳くらいから理解しやすそう
実際に買って読んでみて感じたのは、3歳の長女には少し難しい絵本だったかもしれないということです。
絵はとてもかわいくて惹かれるのですが、話の面白さでぐいぐい引っ張るタイプというより、言葉に込められた気持ちをじわっと受け取る本です。3歳だと、まだその言葉の意味を十分にかみしめるというより、「かわいい絵本」までは分かっても、内容の良さをフルでは受け取りきれていない印象がありました。
一方で、妻の職場の友達のお子さんが家に来た時、その子は4歳で、この本を楽しそうに読んでいました。その様子を見て、「ああ、この本は4歳くらいからの方が言葉が届きやすいのかもしれない」と感じました。
つまりこの絵本は、見た目は小さい子でも惹かれやすいけれど、内容の良さは少し年齢が上がってからより伝わりやすい本だと思います。
詳細レビュー
良かった点1:とにかく絵がかわいく、手に取りたくなる
この本の入口として大きいのは、やはり絵のかわいさです。長女も内容を理解していたというより、まず絵と雰囲気に惹かれて「これがほしい」と選びました。
絵本は最初に手に取ってもらえなければ始まりません。その意味で、この本は表紙の時点でかなり強い魅力があると感じます。
良かった点2:子どもへの言葉でありつつ、大人にも刺さる
絵本ナビのレビューでも、「子供を叱った日の夜に1人で読みたくなる絵本」と紹介されていて、子ども向けでありながら親の気持ちにも届く作品として受け止められています。
実際、この本の魅力は、単純なストーリー展開よりも「こういう言葉をかけてもらえたらうれしい」という感覚にあります。だからこそ、子どもだけでなく親が読んでも、じんわりくる本だと思います。
良かった点3:「そのままでいい」を伝えやすい
この本の大事な価値は、「上手にできること」や「みんなと同じであること」だけに価値があるわけではない、とやさしく伝えてくれるところです。そのままの存在を肯定するような言葉が作品の中心にあると紹介されています。
親としても、日々の生活ではつい「ちゃんとやって」「早くして」と言いがちです。そんな中で、こういう方向の言葉にふれる時間があるのは良いなと感じました。
良かった点4:プレゼントにも向いている
表紙の印象が良く、タイトルもまっすぐで、内容もやさしいので、贈りもの向きの絵本だと思います。特設サイトでも受賞歴が多く、広く支持されていることが分かるので、プレゼント選びで迷った時にも候補にしやすい1冊です。
気になった点1:3歳前半だと内容理解はやや難しいかもしれない
今回いちばん正直に書いておきたいのはここです。
長女は絵には惹かれましたが、内容を深く味わうには少し早かった印象があります。絵本ナビでも「親子で読んでほしい」「大人にも響く」といった文脈で紹介されていて、単純な赤ちゃん向け・低年齢向け絵本とは少し立ち位置が違います。
気になった点2:物語の起伏を楽しむタイプではない
冒険や笑い、オチのある展開が強い絵本ではありません。どちらかというと、言葉を味わう本です。なので、「お話としての分かりやすい面白さ」を求める子だと、最初はハマりにくい可能性があります。
気になった点3:読むタイミングを選ぶ
テンション高く楽しむ本というより、気持ちを落ち着けて読みたい本です。元気いっぱいの遊び時間よりは、寝る前や静かな時間に読む方が合いやすいと思います。
他の絵本と比べてどうか
同じ「親子で読む絵本」でも、繰り返しの楽しさやストーリーの分かりやすさで引っ張る本と、この本のようにメッセージ性で残る本はかなりタイプが違います。
たとえば、寝かしつけの流れに自然に入りやすい本としてはよるくまシュッカレビューのようなタイプもありますが、『きみのことが だいすき』は「眠くなる本」というより、「心をやさしく整える本」に近いと感じました。
そのため、3歳ですぐ大ウケする本を探している人より、4歳前後で言葉の意味を少しずつ受け取れる時期の本として考えた方が、満足度は高くなりそうです。
こんな家庭には特におすすめ
- 子どもがかわいい絵の本を自分で選びたがる
- ストーリーの面白さだけでなく、言葉の意味も大事にしたい
- 子どもに「そのままでいい」と伝えられる絵本を探している
- 3歳後半〜4歳くらいで、少しずつ気持ちの言葉が分かってきた
- プレゼント向きの絵本を探している
逆に、2〜3歳前半で「分かりやすいお話」「笑える展開」「しかけ」を優先したい場合は、少し早いと感じる可能性があります。
総合評価
| 評価項目 | 評価 | コメント |
|---|---|---|
| 絵のかわいさ | ★★★★★ | 表紙の時点で惹かれる力が強く、子どもが自分で選びたくなる魅力があります。 |
| メッセージ性 | ★★★★★ | やさしい言葉が印象に残り、子どもにも親にも届くタイプの絵本です。 |
| 3歳との相性 | ★★★★☆ | 絵には惹かれやすい一方、内容理解は少し早い印象がありました。 |
| 4歳前後との相性 | ★★★★★ | 4歳の子が楽しそうに読んでいた実感から、このくらいの年齢だとより響きやすそうです。 |
| プレゼント向き | ★★★★★ | 見た目も内容もやさしく、ご褒美や贈りものに選びやすい1冊です。 |
| 繰り返し読みたさ | ★★★★☆ | 好みは分かれそうですが、静かな時間に読み返したくなる魅力があります。 |
総合評価:★★★★☆ (4.7/5.0)
まとめ
『きみのことが だいすき』は、絵のかわいさに惹かれて手に取りやすく、それでいて中身は想像以上にメッセージ性のある絵本でした。
わが家では、3歳の長女には少し難しいかなと感じた一方で、4歳の子が楽しそうに読んでいたことで、この本がより届きやすい年齢感も見えてきました。だからこそ、「かわいいからすぐハマる本」というより、成長とともに言葉の意味が深まる本として見ると、とても良い1冊だと思います。
絵本の見た目に惹かれる子、やさしい言葉を届けたい親、そしてプレゼント向きの本を探している人には、かなりおすすめしやすい作品です。
一緒に、子供にあった絵本を探していきましょう!

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