『こうやって、考える。』は、読むと少し頭の中の風通しが良くなる本でした。
思考法の本には、「すぐ役立つ」「今すぐ変われる」と強く訴えるものも多いです。
でも、そういう押しの強さとは少し違って、静かに考え方の幅を広げてくれる本もあります。『こうやって、考える。』は、まさにそのタイプの1冊でした。
何か大きな問題を解決するために手に取ったというより、日々の読書の流れの中で自然と出会った本でした。
けれど読んでみると、発想や思考についての短い言葉が並ぶ構成だからこそ、こちらの頭の中にすっと入りやすく、あとからじわじわ効いてくる感覚があります。
2026年7月に読んだのですが、きっかけはKindle Unlimitedに入っていたことでした。
慎重に「今の自分に絶対必要な本」を選び抜くというより、少し気になった本をまず読んでみる。そういう読み方ができると、思いがけず面白い本に出会えることがあります。この本は、まさにその良さを感じた1冊でした。
この記事では、『こうやって、考える。』の基本情報に加えて、読んで面白かったポイント、考え方に入った新しい視点、そして子育て・勉強・仕事を両立しやすい世代にどう活かせそうかを、一般論ベースで整理して紹介します。
『こうやって、考える。』の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 書名 | こうやって、考える。 |
| 著者 | 外山滋比古 |
| 出版社 | PHP研究所 |
| レーベル | PHP文庫 |
| 発売日 | 2021年12月2日 |
| 価格 | 836円(税込) |
| ページ数 | 183ページ |
| 読んだ時期 | 2026年7月 |
| 読んだきっかけ | Kindle Unlimitedで見つけたため |
| 本の特徴 | 発想力を鍛えるヒントを150個に厳選した箴言集 |
本書は、『思考の整理学』で知られる外山滋比古さんの著作群から、発想力を鍛えるためのヒントを150に厳選した箴言集です。出版社公式ページでも、「無意識を使いこなす」「着想を古典化する」「思考に休符を挟む」「『まどろみ』の中で考える」「比喩で思考を節約する」など、すぐに取り入れやすい考え方が並ぶ1冊として紹介されています。
※KindleUnlimitedを契約している場合は、読み放題で追加料金なしで読むことが可能です。
KindleUnlimitedについてはこちらの記事で紹介しています。
Kindle Unlimitedで気軽に読み始められたのが良かった
この本を読んだきっかけは、Kindle Unlimitedにあったことです。
こういう思考系の本は、買う前に「今の自分に本当に必要か」を考えすぎると、意外と後回しになりがちです。けれど読み放題の中にあると、少しでも気になればすっと手を伸ばしやすくなります。
以前の『転職1回目の教科書』レビューでも書かれていたように、Kindle Unlimitedの良さは「気になった本をとりあえず読んでみる」ハードルの低さにあります。
慎重に選びすぎずにまず触れてみることで、自分に合う本や、思わぬ視点をくれる本に出会いやすくなる。『こうやって、考える。』も、その文脈で紹介しやすい本だと感じました。
読んで面白かったポイントと、新しく入った視点
1. 短い言葉だからこそ、考えが濃く残る
本書の大きな特徴は、長い理論説明ではなく、短い言葉のかたまりで思考のヒントを渡してくるところです。
そのため、読む側が受け身で「知識を覚える」感じではなく、言葉をきっかけに自分の中で考えが動き始める感覚があります。
この形式が面白いのは、読後に全部を正確に説明できなくても、ひとつかふたつの言葉が妙に残ることです。
思考法の本としては珍しく、「勉強になった」より先に「なんだか頭に残る」が来るタイプで、その余韻が本書の魅力だと思いました。
2. 「無意識」や「休符」を思考の味方として扱っている
本書で特に面白かったのは、考えることを、机に向かって力んで行うものだけとして扱っていない点です。
公式紹介でも「無意識を使いこなす」「思考に休符を挟む」「『まどろみ』の中で考える」といった言葉が並んでいて、思考の質は“頑張る量”だけでは決まらないことを示しています。
これは、改めて意識すべき視点だと感じました。
つい「考える=集中して詰めること」と思いがちですが、実際には少し距離を置いたり、寝かせたり、余白をつくったりすることで見え方が変わることがあります。本書は、その感覚を上手に言語化してくれます。
3. 比喩や着想の扱い方に、新しい視点が入る
本書には「比喩で思考を節約する」「着想を古典化する」といった表現も出てきます。
これが面白いのは、考えることを単なるロジックの積み上げではなく、見方の選び方や言葉の置き方の問題としても捉えているところです。
特に比喩については、「分かりやすく伝えるための飾り」くらいに考えていた人ほど、新しい視点が入ると思います。
比喩は説明の補助ではなく、複雑なものを一気に理解するための近道にもなる。この見方は、仕事の説明だけでなく、自分の考えを整理するときにも使える発想です。
4. 読書そのものの見方まで少し変わる
本書は、思考法だけの本というより、知性を磨く生活や読書の姿勢にも触れているのが印象的です。
Amazonの商品説明でも、章立ての中に「知性を磨く生活」「思考につながる読書」「発想が豊かになる“おしゃべり”」が含まれており、考えることを生活全体の営みとして見ているのが分かります。
そのため、「何を読むか」だけでなく、「どう読んで、どう寝かせて、どう残すか」という感覚まで広げてくれる本でした。
ただ知識を増やすのではなく、読書を通じて思考の回路を増やしていくイメージで読めるのが、この本ならではの面白さだと思います。
気になった点・読む前に知っておきたいこと
一方で、本書は体系的に一から順番に学ぶ教科書タイプではありません。
短い言葉を積み重ねていく本なので、明快な手順書やフレームワークを求める人には、少し散文的に感じる可能性があります。
また、即効性のあるノウハウ本というより、あとからじわじわ効いてくる本です。
読んだ瞬間に何かが劇的に変わるというより、ふとした場面で「あの考え方はここで使えるかもしれない」と思い出すタイプの本なので、スピード感だけを求める人とは少し相性が分かれるかもしれません。
子育て世代の「子育て・勉強・仕事の両立」にどう役立つか
この本の考え方は、子育て世代の両立にも意外と相性がいいと思います。
特に役立ちそうなのは、全部を正面突破で考えなくていいという感覚です。
例えば、仕事の判断、家庭の予定、勉強の時間づくりが重なる時期は、真面目な人ほど「全部ちゃんと考えなければ」と詰め込みがちです。
でも本書のように、無意識に任せる時間や、少し寝かせる感覚、比喩で整理する発想を持てると、思考の負荷を下げながら前に進みやすくなります。これは特別な成功法則というより、忙しい時期に思考を詰まらせないための工夫として活きやすい考え方です。
また、子育て世代は「短時間で切り替える」場面がとても多いです。
長く集中する時間が取りにくいからこそ、短い言葉から考える本は相性が良い面があります。通勤前、寝る前、ちょっとした空き時間でも少しずつ読み進められ、その日のうちにひとつ視点を持ち帰れるのは、この本の強みです。
勉強や仕事においても、何かを深く考えたいのに時間が細切れになる場面は多いです。
そんなときに、「休むこと」「寝かせること」「話すこと」まで思考の一部として受け止められると、両立への向き合い方も少しラクになります。頑張り方を増やすというより、考え方の余白を増やす本として読むと、日常へのつながりが見えやすい1冊です。
こんな人におすすめです
『こうやって、考える。』は、思考法の本に興味はあるけれど、堅すぎる教科書や自己啓発色の強い本は少し苦手、という人にかなり向いています。
また、仕事術としてだけでなく、読書や日常のものの見方そのものを少し広げたい人にも相性が良いと思います。
Kindle Unlimitedで気軽に読み始められる本を探している人にもおすすめです。
「買うほどではないかも」と思っていた本が、実際にはかなり面白かった、という出会い方をしやすいタイプの本でした。
総合評価
| 評価項目 | 評価 | コメント |
|---|---|---|
| 読みやすさ | ★★★★★ | 短い言葉の積み重ねで進むため、思考本としてかなり読みやすいです。 |
| 面白さ | ★★★★★ | 強い主張で押すのではなく、あとから効いてくる言葉の面白さがあります。 |
| 新しい視点の多さ | ★★★★★ | 無意識、休符、比喩など、考えることの捉え方が少し広がります。 |
| 実生活への応用性 | ★★★★☆ | 直接的な手順書ではないものの、日常の思考整理には十分つながります。 |
| Kindle Unlimitedとの相性 | ★★★★★ | 気軽に読み始めやすく、この本の良さと非常に相性が良いです。 |
| 再読価値 | ★★★★★ | 時期を変えて読み返すと、刺さる言葉が変わるタイプの本です。 |
総合評価:★★★★☆ (4.8/5.0)
※KindleUnlimitedを契約している場合は、読み放題で追加料金なしで読むことが可能です。
KindleUnlimitedについてはこちらの記事で紹介しています。
まとめ
『こうやって、考える。』は、何かを無理に変えるための本というより、日々の読書の中で出会うと、考え方に静かに新しい風を入れてくれる本でした。
短い言葉が中心だからこそ読みやすく、それでいて「考えるとは何か」を意外と深く揺さぶってきます。
子育て・勉強・仕事を並行しやすい世代にとっても、全部を力業で整理するのではなく、休符や余白も含めて思考を整える感覚は、かなり参考になるはずです。
Kindle Unlimitedで気軽に読み始めやすいのも、この本の魅力のひとつです。
重すぎないのに、読後にはしっかり何かが残る。そんな1冊を探している人には、かなり相性がいいと思います。
一緒に、こうやって考えていきましょう!

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