「もっと効率的に時間を使えたら…」
日々、仕事や育児の合間に本を読む習慣があるのですが、今回紹介する『仕事と勉強を両立させる時間術』は、特に新たな視点を与えてくれた一冊でした。
これまでも『エッセンシャル思考』など、時間術系の書籍をいくつか読んできましたが、この本には従来の時間術とは異なる視点があり、「なるほど、その考え方もあるのか」と新鮮な発見がありました。
書評・学習記録シリーズとして、日々の読書で面白かったこの本から得た学びと、一般的な子育て世代が仕事・育児・勉強を両立する上での活用法をご紹介します。
なぜ「仕事と勉強を両立させる時間術」を読んだのか
日々の読書の中で出会った一冊
私は仕事や育児の合間に本を読む習慣があります。特に、時間術系の書籍は、限られた時間で成果を出すために必要なスキルを学べるため、これまでにも『エッセンシャル思考』や『7つの習慣』など、複数の本を読んできました。
そんな中、書店で目に留まったのが、この『仕事と勉強を両立させる時間術』です。
これまで読んできた時間術系の本との違い
本書を手に取った理由は、著者の佐藤孝幸さんが働きながら米国公認会計士・司法試験を一発合格した実績を持つ方だったからです。
「どうやって仕事と勉強を両立したのか?」という興味から読み始めましたが、読み進めるうちに、これまでの時間術系の本とは異なる視点に気づきました。
従来の時間術は、「タスクを整理する」「優先順位をつける」「スケジュールを立てる」といった方法論が中心でした。
一方、本書が強調するのは、「ムダを徹底的に排除する」という極めてシンプルな原則です。ノート術、脳科学、整理術、暗記術…こうした手法は補助的なものであり、本質ではない。そう断言する著者の姿勢に、新鮮な驚きを覚えました。
書籍詳細情報
基本情報
- 書籍名: 仕事と勉強を両立させる時間術
- 著者: 佐藤孝幸
- 価格: 1,628円(税込)
- ページ数: 約192ページ
- 出版社: クロスメディア・パブリッシング
- 出版年: 2023年12月
※KindleUnlimitedを契約している場合は、読み放題で追加料金なしで読むことが可能です。
KindleUnlimitedについてはこちらの記事で紹介しています。
著者について
佐藤孝幸さんは、弁護士・米国公認会計士。入社2年目でバブル崩壊を経験し、先輩社員たちが次々とリストラされていく様に不安を感じ、働きながら米国公認会計士、司法試験の勉強を始め、一発合格した実績を持ちます。
著者自身が「資格マニア」ではなく、仕事の幅を広げる必要性から勉強に取り組んできたと語る点が印象的です。この姿勢が、本書の実践的なアドバイスに繋がっています。
「仕事と勉強を両立させる時間術」の核心メッセージ
「ムダを徹底的に排除する」という考え方
本書の核心メッセージは、驚くほど明快です。
「身の回りのムダをできるだけ減らし、シンプルにしていくこと」
巷に溢れるノート術、スケジュール管理術、記憶術といったメソッドは、あくまで補助的な役割しか果たさない。真に効率を高めたいのであれば、改善すべきは日々の仕事や勉強に費やす「時間」そのものに対するコスト意識だと著者は説きます。
「欲」と「危機感」を原動力に変える
では、どのようにして時間に対する意識を変革し、効率的な行動を継続していけばよいのでしょうか。
著者は、その原動力となるのは、人間の内側から湧き上がる「欲」と「危機感」であると指摘します。
- 「欲」: 「もっと成長したい」「あの資格を取ってキャリアアップしたい」
- 「危機感」: 「このままでは将来が不安だ」「リストラされるかもしれない」
この二つの感情こそが、やる気と集中力を自らの意思でコントロールしようとするよりも遥かに強力に、私たちを行動へと突き動かすのです。
「短期集中」で成果を出す
著者は、目標達成に向けては「短期集中」が不可欠だと説きます。
人間のモチベーションや集中力は長続きしないため、資格取得であれば「2年以内」など、明確な期限を設定し、その期間は脇目も振らず全力を注ぐべきだと主張します。
だらだらと続けるのではなく、「太く短く」やり遂げることが、結果的に最も効率的であり、目標達成の確率を高めるのです。
私の考え方に新たな視点をもたらした3つのポイント
①「面倒くさい」は効率を半減させる
本書で最も印象に残ったのが、この一文です。
「面倒だ」と思った瞬間、効率は1/2以下になる
これは、私自身が日々の仕事や家事で感じていたことでした。
「あとでやろう」「明日でいいか」という気持ちが頭をよぎると、タスクは後回しになり、結局、締切り直前に慌てることになる。この悪循環を繰り返していたのです。
世の中に面倒でないことなどありません。どうせやらなければならないことなら、ネガティブな感情に浸る時間を惜しみ、割り切って迅速に片付けるべきです。
この視点は、私のタスク管理に大きな影響を与えました。
②「想像力がない人は時間をムダ使いする」
もう一つ、強く印象に残ったのがこの言葉です。
想像力がない人は時間をムダ使いする
著者は、相手の気持ちや考えを汲み取ることができなければ、様々なトラブルを引き起こすと指摘します。
例えば、仕事で上司に報告する際、「相手が何を求めているのか」を想像せずに報告すると、手戻りが発生し、時間を浪費します。
育児においても同様です。子どもが泣いている理由を想像せずに対応すると、余計に泣きやまず、時間がかかります。
想像力を働かせることで、無駄な時間を減らせる。この視点は、仕事だけでなく、育児や家族とのコミュニケーションにも活かせる考え方だと感じました。
③「教養」と「知識」を分離する
本書が提唱するもう一つの重要な視点が、「教養」と「知識」を分離するという考え方です。
- 「教養」: 自分を大きく底上げしてくれるが、習得に時間がかかる
- 「知識」: 実益に繋がる専門知識であり、目標達成に直結する
短期決戦の勉強には「教養と知識を分離する」ことがとても大事だと著者は説きます。
これまでの時間術系の本では、「幅広く学ぶことが大切」という視点が多かったのですが、本書は「目標と期限を設定し、時間と労力を集中させる」ことを推奨しています。
この視点は、子育て世代が限られた時間で資格取得を目指す場合に非常に有効だと感じました。
子育て世代が「仕事・育児・勉強」を両立する上での活用法
本書の内容は、一般的な子育て世代が仕事・育児・勉強を両立する上で、以下のように活用できます。
①時間を区切る意識で「隙間時間」を最大活用
著者は、個々のタスクに具体的な制限時間を設定し、それを「必ず達成すべきノルマ」として捉えることを推奨しています。
子育て世代への活用例:
- 子どもの昼寝時間(30分)で、メール返信を5件処理
- 通勤電車(20分)で、資格勉強のテキストを10ページ読む
- 夕食準備中(15分)で、音声学習アプリを聴く
隙間時間を最大限に活用することで、「時間がない」という言い訳を排除できます。
②「今日できることは今日やる」で突発的な育児にも対応
著者は、「今日できることは今日やる」ことを徹底することを推奨しています。
子育て世代への活用例:
- 子どもが寝た後、「明日でいいか」と思わず、その日のうちにタスクを完了
- 突発的な発熱や体調不良があっても、前日までにタスクを終えているため、慌てない
先延ばしにしない習慣が、突発的な育児にも対応できる余裕を生み出します。
③「損切り」の発想で無駄なタスクを見極める
著者は、効果の薄い方法や、見込みのない人間関係など、引き際を見極め、潔く見切りをつける「損切り」の思考が重要だと説きます。
子育て世代への活用例:
- 効果の薄い育児グッズへの投資をやめ、本当に必要なものだけに絞る
- 習い事を「全部やらせる」のではなく、子どもが本当に興味を持つものだけに集中
- SNSでの情報収集を減らし、信頼できる情報源3つに絞る
無駄を見極めることで、時間と労力を本当に大切なことに集中できます。
④睡眠を最優先にして、日中のパフォーマンスを上げる
著者は、毎日7~8時間の睡眠を確保し、日中のパフォーマンスを最大化することを推奨しています。
子育て世代への活用例:
- 夜更かしで勉強するのではなく、早寝早起きを徹底
- 朝5時に起きて、子どもが起きる前の2時間を勉強時間に充てる
- 日中の集中力が高まり、仕事も育児も効率的にこなせる
睡眠時間を削って勉強するより、よく寝て短時間集中する方が成果が出ます。
「仕事と勉強を両立させる時間術」の優れた点
①徹底した「ムダ排除」の姿勢
本書の最大の強みは、「ムダ排除」に徹底的にフォーカスしている点です。
従来の時間術系の本では、「タスク管理ツール」や「スケジュール帳の書き方」など、手法論が中心でしたが、本書は「そもそも、そのタスクは必要なのか?」という本質的な問いを投げかけます。
この視点は、特に時間的余裕がない子育て世代にとって、非常に有効です。
②実体験に基づく説得力
著者自身が働きながら米国公認会計士・司法試験を一発合格した実績を持つため、本書のアドバイスには圧倒的な説得力があります。
単なる理論ではなく、実際に成果を出してきた方法であるため、読者は安心して実践できます。
気になった点
①人によってはストイックに感じるかも
本書のアドバイスは、一見するとストイックに感じられるかもしれません。
「面倒くさい」と思わない、「損切り」を徹底する、睡眠時間を確保する…これらは、「やるべきこと」を徹底的に絞り込むことを前提としています。
「すべてを頑張りたい」という方には、やや厳しく感じられる可能性があります。
②育児との両立にはもう一工夫必要
本書は、あくまで「仕事と勉強の両立」にフォーカスしており、育児との両立についての具体的なアドバイスは少ないです。
育児は予測不可能な要素が多く、「計画通りに進まない」ことが日常です。そのため、本書の原則を育児に応用する際には、もう一工夫必要だと感じました。
例えば、「今日できることは今日やる」という原則は、子どもの突発的な体調不良があると実践が難しい場合があります。この点は、読者自身が工夫する必要があるでしょう。
★総合評価
| 評価項目 | 評価 | コメント |
|---|---|---|
| 実用性 | ★★★★☆ | 「ムダ排除」の視点は非常に実用的。ただし、育児との両立には工夫が必要 |
| 説得力 | ★★★★★ | 著者の実体験に基づくアドバイスは圧倒的な説得力 |
| 読みやすさ | ★★★★☆ | 約192ページで読みやすい。ただし、ストイックな内容が苦手な方には向かないかも |
| 新規性 | ★★★★☆ | 「ムダ排除」に特化した視点は新鮮。従来の時間術系の本とは一線を画す |
| コストパフォーマンス | ★★★★☆ | KindleUnlimited対象なので、すでに加入している人は実質無料。 約1,600円で実践的なアドバイスが得られるのは高コスパ |
| 長期的価値 | ★★★★☆ | 「ムダ排除」の視点は長期的に活用できる。ただし、定期的な見直しが必要 |
総合評価: ★★★★☆(4.2/5.0)
「ムダ排除」という視点で時間術を学びたい方に推奨します。特に、時間的余裕がない子育て世代にとって、非常に有効な一冊です。
※KindleUnlimitedを契約している場合は、読み放題で追加料金なしで読むことが可能です。
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こんな人におすすめ&おすすめしない
こんな人に強くおすすめ
✅ 仕事と勉強を両立させたい方
- 資格取得を目指している方
✅ 時間的余裕がない子育て世代
- 限られた時間で成果を出したい方
✅ 「やることが多すぎて、何から手をつけていいかわからない」と感じている方
- 「ムダ排除」の視点で優先順位をつけたい方
✅ ストイックに結果を求めたい方
- 「面倒くさい」という感情を排除し、徹底的に効率を追求したい方
こんな人にはおすすめしない
❌ すでに時間管理が得意な方
- 本書の内容は基礎的に感じるかもしれません
❌ 「すべてを頑張りたい」という方
- 本書は「やらないことを決める」ことを前提としているため、合わない可能性があります
❌ 柔軟な働き方を求める方
- 本書はストイックな内容が中心です
まとめ
この本の最大の価値
『仕事と勉強を両立させる時間術』の最大の価値は、「ムダ排除」という極めてシンプルな原則に徹底的にフォーカスしている点です。
従来の時間術系の本が「タスク管理ツール」や「スケジュール帳の書き方」など、手法論を中心に展開する一方、本書は「そもそも、そのタスクは必要なのか?」という本質的な問いを投げかけます。
個人的な体験総括
特に以下の3つの視点は、私の考え方に新たな視点や改めて意識すべきことを教えてくれました。
- 「面倒くさい」は効率を半減させる
- 「想像力がない人は時間をムダ使いする」
- 「教養」と「知識」を分離する
また、一般的な子育て世代が仕事・育児・勉強を両立する上で、以下のように活用できます。
- 時間を区切る意識で「隙間時間」を最大活用
- 「今日できることは今日やる」で突発的な育児にも対応
- 「損切り」の発想で無駄なタスクを見極める
- 睡眠を最優先にして、日中のパフォーマンスを上げる
もしあなたが「時間がない」と感じているなら、この本は新たな視点をもたらす一冊になるはずです。
「ムダ排除」の視点で、今日から時間の使い方を見直してみませんか?
一緒に、笑顔あふれる毎日を作っていきましょう!


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