金持ち父さん貧乏父さんレビュー|ITコンサルが読んで分かったこと

投資・マネー本

「投資の本なんて、どうせ理想論ばかりでしょ?」

そう思って手に取った『金持ち父さん貧乏父さん』が、私の投資に対する考え方を根本から変えました。

ITコンサルとして論理的思考を重視する私が、なぜこの本に影響を受けたのか。そして実際に投資を続けてみてわかった、この本の「真実」と「限界」をお話しします。

ITコンサルとして1日10時間以上PCに向かう生活で、投資について体系的に学んだことがなかった私にとって、この本は大きなターニングポイントとなりました。

今回は前回の確定拠出年金記事で触れた「投資の勉強を始めたきっかけ」として、最初に読んだこの名著について詳しくレビューします。

なぜこの本を読んだのか

読み始めた2つのきっかけ

1. 仕事関係者からの強い勧め
前回記事で書いた飲み会での投資談議の後、その方から「まずはこれを読んでみて」と勧められたのが『金持ち父さん貧乏父さん』でした。

「投資の入門書として、これ以上わかりやすい本はない」
「理屈っぽい性格なら、きっと納得できる内容だと思う」

そう言われて、半信半疑で手に取ったのが最初でした。

2. 投資初心者向けの定番書という位置づけ
調べてみると、投資関連の書籍ランキングで必ずと言っていいほど上位にランクイン。「投資を始めるなら必読」と言われる理由を知りたくなりました。

書籍基本情報

  • 書名: 改訂版 金持ち父さん 貧乏父さん:アメリカの金持ちが教えてくれるお金の哲学
  • 著者: ロバート・キヨサキ(Robert T. Kiyosaki)
  • 訳者: 白根美保子
  • 出版社: 筑摩書房
  • 発行年: 2013年11月(改訂版)※原著初版は1997年
  • ページ数: 272ページ
  • 価格: 単行本:1,760円(税込)/ Kindle版:1,650円(税込)
  • ジャンル: 投資・資産運用、自己啓発

こんな人におすすめ:

  • 投資を始めたいが何から手をつけていいかわからない方
  • お金に対する考え方を見直したい方
  • 経済的自由を目指したい方
  • 働き方について考え直したい方

全世界で4,000万部を超えるベストセラーとなった、投資・資産形成分野の入門書として位置づけられる一冊です。

実際に読んでみた第一印象

「これって投資の本じゃなくて、お金の考え方を変える本なんだ」

最初の数ページを読んで、そう感じました。株式投資の手法や銘柄分析のような、いわゆる「投資テクニック」はほとんど書かれていません。

でも、だからこそ投資初心者の私には響いたのかもしれません。

衝撃を受けた3つのポイント

1. 「持ち家は資産ではない」という考え方
当時、将来的には家を買うものだと漠然と考えていた私にとって、これは衝撃的でした。「毎月お金が出ていくものは負債」という定義は、コンサルらしく論理的で納得できました。

2. 「お金のために働く」から「お金を働かせる」への転換
年収を増やすことばかり考えていた私には、全く新しい視点でした。お金を稼ぐために働くのは自分だけという考え方から変化したのは、この本がきっかけです。

3. 資産と負債の明確な定義
• 資産:お金を生み出すもの
• 負債:お金を奪っていくもの

この単純明快な定義が、お金に対する考え方を整理してくれました。

コンサル視点で分析した本の核心

著者が伝えたかった本質(私の理解)

1. ファイナンシャル・リテラシーの重要性
学校では教えてくれない「お金の知識」を身につけることの大切さ。これは確かに日本の教育でも不足している部分だと感じました。

2. キャッシュフローの理解
「お金の流れ」を理解することで、本当の資産が何かが見えてくる。システム設計をする私には、この考え方が非常に理解しやすかったです。

3. 恐怖心と欲望のコントロール
投資で一番重要なのは、感情のコントロール。論理的思考を重視する職業柄、この部分は特に印象に残りました。

『金持ち父さん貧乏父さん』の6つの教え詳細解説

この本の核心となる「6つの教え」について、コンサルとして読んだ私なりの解釈も交えて詳しく解説します。

教え1:金持ちはお金のために働かない

貧乏父さんの考え方:
「良い成績を取り、良い大学に入り、安定した会社で働け。昇進して給料を上げろ」

金持ち父さんの考え方:
「お金のために働くのではなく、お金を自分のために働かせろ」

コンサルとして年収を上げることばかり考えていた私には、この考え方は衝撃的でした。時間を売る働き方には限界があるということを、初めて意識させられたのです。

教え2:お金の流れの読み方を学べ

ここで登場するのが、本書で最も有名な「資産と負債の図解」です。

キヨサキ流の定義:

  • 資産:私のポケットにお金を入れてくれるもの
  • 負債:私のポケットからお金を取っていくもの

システム設計を仕事にしている私には、この「お金の流れ」を図解で表現する手法が非常に理解しやすく感じました。特に「持ち家は負債」という考え方は、ローン返済というキャッシュアウトに着目した論理的な分析だと納得できました。

教え3:自分のビジネスを持て

「職業」と「ビジネス」は違うという教えです。

会社員として働きながらも、自分の資産を築くことの重要性について説かれています。具体例として、マクドナルドの創業者が「ハンバーガー屋ではなく不動産業をやっている」と言った話は印象的でした。

コンサルという職業を持ちながらも、投資を通じて「自分のビジネス」を築いていく必要性を感じたのは、この教えがきっかけです。

教え4:会社を作って節税せよ

法人と個人の税制の違いについて説明されている章です。

個人: 稼ぐ → 税金を払う → 使う
法人: 稼ぐ → 使う → 税金を払う

この違いは、コンサルとして企業の財務に触れる機会がある私には理解しやすい内容でした。ただし、これは主にアメリカの税制を前提とした話なので、日本での適用には注意が必要だと感じました。

教え5:金持ちはお金を作り出す

投資機会を見つける能力と、リスクを管理する能力について語られています。

「過度の恐怖心と自信不足」が投資の最大の敵であり、勇気を持って行動することの大切さが強調されています。論理的思考を重視する私にとって、感情のコントロールが投資で最も重要だという指摘は腑に落ちました。

教え6:お金のためではなく学ぶために働け

特に若いうちは、給料の高さよりも学べることの多い仕事を選ぶべきという教えです。

コンサルという職業を選んだ私にとって、この考え方は共感できる部分でした。技術力だけでなく、営業力、マネジメント力、財務知識など、幅広いスキルを身につけることの重要性を改めて認識しました。

キャッシュフロークワドラントの概念

本書の続編で詳しく説明されますが、この本でも触れられている重要な概念が「キャッシュフロークワドラント」です。

働き方特徴
E(従業員)時間を売ってお金を得るサラリーマン、公務員
S(自営業)自分のスキルでお金を得る医師、弁護士、コンサル
B(ビジネスオーナー)システムがお金を生む企業経営者
I(投資家)お金がお金を生む株式投資家、不動産投資家

コンサルの私は現在「S」の立場ですが、投資を通じて「I」の要素も取り入れ始めています。最終的には「B」と「I」の右側に移行することが、真の経済的自由につながるというのがキヨサキ氏の主張です。

本書で強調される重要なポイント

金持ち父さんと貧乏父さんの教育方針の違い

キヨサキ氏が幼少期に受けた2つの異なる教育が、この本の根幹をなしています。実の父(貧乏父さん)からは学問の重要性を、友人の父(金持ち父さん)からはお金の知識の重要性を学んだという体験談が軸となっています。

「ラットレース」からの脱出

本書でよく使われる「ラットレース」という概念は、給料を上げるために働き続ける無限ループを表現しています。ITコンサルとして働く私には、この概念が非常にリアルに感じられました。

学校教育では教わらない「お金の教育」

ファイナンシャル・リテラシーの重要性について、学校では教わらないお金の知識の必要性が一貫して主張されています。

著者ロバート・キヨサキについて

人物背景

  • 生年月日:1947年生まれ(日系4世)
  • 出身地:ハワイ
  • 経歴:海兵隊 → ゼロックス営業 → 起業家 → 投資家 → 教育者

キャリアの特徴

キヨサキ氏の経歴で興味深いのは、様々な分野を経験していることです。軍人としてリーダーシップを学び、営業でセールススキルを身につけ、起業でビジネスを学び、投資で資産形成を実践してきました。

この多様な経験が、本書の説得力を高めていると感じます。特にITコンサルとして複数のスキルセットが重要だと実感している私には、彼のキャリア観は参考になりました。

2人の父の対比から学ぶこと

本書の構成上最も重要なのが、対照的な2人の「父」の存在です。

特徴貧乏父さん(実父)金持ち父さん(友人の父)
職業教育省の高官実業家・投資家
学歴観良い成績→良い大学→良い就職学校では教わらない教育が重要
お金観「お金が全てではない」「お金は力である」
リスク観「安全第一、リスクは避けるもの」「リスクをコントロールして取る」
働き方「安定した仕事で昇進を目指す」「お金を自分のために働かせる」

ITコンサルとして、どちらの考え方にも一理あると感じます。ただし、将来の経済的自由を考えると、金持ち父さんの考え方により魅力を感じたのが正直なところです。

実際に投資してみてわかったこと

この本を読んでから約8年、実際に投資を続けてみて分かったことがあります。

実践できた部分

1. 投資への心理的ハードルが下がった
「投資=ギャンブル」という先入観がなくなり、確定拠出年金から始めて段階的に投資を拡大できました。

2. 家計の見直しができた
資産と負債を意識することで、無駄な支出を削減し、投資資金を捻出できるようになりました。

3. 長期的な視点を持てるようになった
短期的な利益ではなく、長期的な資産形成を意識するようになりました。

現実とのギャップを感じた部分

1. 具体的な投資手法は別で学ぶ必要がある
この本を読んだだけでは、実際に何に投資すればいいかは分からないのが現実です。

2. アメリカと日本の投資環境の違い
不動産投資の部分など、日本ではそのまま適用できない内容もありました。

3. すぐに結果は出ない
本の中のような劇的な変化は、現実にはそう簡単には起こりません。

この本の良い点・注意点

良い点

投資初心者にとっての価値

  • 投資に対する心理的ハードルを大幅に下げてくれる
  • お金に対する基本的な考え方を学べる
  • モチベーション向上に大きく貢献

わかりやすい構成

  • ストーリー仕立てで読みやすい
  • 専門用語が少なく理解しやすい
  • 具体例が豊富で イメージしやすい

注意点

過度な期待は禁物

  • すぐに金持ちになれる魔法の本ではない
  • 実際の投資には別途学習が必要
  • 日本の投資環境には適用できない部分もある

批判的な意見も存在

  • 「現実離れしている」という声
  • 「マルチ商法の勧誘に使われる」という問題
  • 著者の後の活動に疑問を持つ声

コンサルとしての率直な評価

この本を読むべき人

  • 投資を始めたいけど何から手をつけていいか分からない人
  • お金に対する漠然とした不安を抱えている人
  • 働き方について考え直したい人

この本だけでは不十分な人

  • 具体的な投資手法を学びたい人
  • すぐに実践可能なテクニックを求める人
  • 日本の投資環境に特化した情報が欲しい人

実際に読んでみた感想

「投資の入門書」として、この本が多くの人に読まれている理由がよく分かりました。

投資テクニックではなく、「お金に対するマインドセット」を変えることに特化しているからこそ、時代が変わっても価値が色あせないのだと思います。

ただし、この本を読んだ後は、より具体的で実用的な投資の勉強が必要です。私の場合は、この本をきっかけに他の投資関連書籍も読むようになり、最終的に現在の投資スタイルを確立できました。

まとめ:金持ち父さん貧乏父さんの個人的評価

⭐ ★総合評価

評価項目評価コメント
初心者向け度★★★★★投資未経験者でも理解しやすい構成
実用性★★★☆☆マインド重視、具体的手法は薄い
日本適用度★★★☆☆アメリカ前提の部分があり要注意
モチベーション効果★★★★★投資を始めるきっかけとして最適
論理性★★★☆☆感情に訴える部分も多い
長期価値★★★★☆入門書としての価値は持続的

総合評価:★★★★☆

投資への第一歩を踏み出すための「きっかけ本」として、非常に価値の高い一冊です。ただし、実際の投資には別途学習が必要ということを理解した上で読むことをお勧めします。

最後に

『金持ち父さん貧乏父さん』は、私にとって投資の世界への扉を開いてくれた大切な一冊です。

完璧な本ではありませんが、「お金について真剣に考えるきっかけ」としては、これ以上ない効果を発揮してくれました。

投資に興味があるけれど一歩踏み出せずにいる方は、まずはこの本から始めてみてはいかがでしょうか。きっと新しい視点が得られるはずです。

一緒に賢い投資判断を身につけていきましょう!

※投資には元本割れのリスクがあります。投資判断は自己責任でお願いします。


カイゼンパパのプロフィール

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