ITコンサルが教える!収益構造を見える化しないと失敗する理由

CX・マーケティング
チームがバラバラになる理由は収益構造が見えないから!ITコンサルが教える見える化の重要性

「高い費用をかけてデジタルマーケティングを始めたのに、思うような成果が出ない…」

そんな相談を受けることが増えました。でも、話を聞いてみると、多くの場合で同じ根本的な問題が隠れています。

チーム全員が同じ目標を見ているはずなのに、実は全員が違う方向を向いている

30代ITコンサル・2児のパパとして、様々な企業のマーケティング支援をする中で気づいた、この問題の解決法をお伝えします。この考え方は、ビジネスだけでなく個人の家計管理や人生設計にも応用できる、とても実用的な手法です。

なぜ同じ目標なのにチームがバラバラになるのか?

「売上を上げよう」「集客を増やそう」「成果を出そう」

会議でこんな目標を掲げた時、全員が頷いているのに、なぜかプロジェクトが進むにつれてチーム内で意見が食い違う。施策の優先順位で揉める。結果として思うような成果が出ない。

そんな経験、ありませんか?

ITコンサルとして様々な企業のデジタルマーケティング支援をする中で、私は同じパターンの失敗を何度も目にしてきました。原因は驚くほどシンプル。

「当たり前」と思っている前提条件が、実は人それぞれ違っていたからです。

「みんな分かってるでしょ」が最大の落とし穴

例えば、あるプロスポーツクラブの売上向上プロジェクトを想像してみてください。

「年間売上を20%向上させよう」という目標に対して、チームメンバーはこんな風に考えています:

  • Aさん: 「新規ファンを獲得して観客数を増やせばいい」
  • Bさん: 「既存ファンのリピート率を上げて来場頻度を増やそう」
  • Cさん: 「プレミアム席を増やして客単価を上げるべき」
  • Dさん: 「グッズ売上やスポンサー収入も重要」

全員が「売上向上」という同じ目標を見ているのに、頭の中では全く違う絵を描いているんです。

収益構造を「見える化」する重要性

この問題を解決するには、まず収益がどのような構造になっているかを全員で共有する必要があります。

プロスポーツクラブの場合、収益構造はこのように分解できます:

年間売上 = チケット収入 + グッズ売上 + スポンサー収入 + その他

チケット収入 = 年間来場者数 × 平均チケット単価
年間来場者数 = 新規来場者数 + 既存ファンのリピート来場数
平均チケット単価 = 各座席カテゴリーの価格 × 購入比率

この構造が見えると、売上を上げる施策が全く異なることが分かります:

  • 新規来場者増加: SNS広告、体験イベント、割引キャンペーン
  • リピート率向上: ファンクラブ特典、シーズンチケット、コミュニティ強化
  • 客単価向上: プレミアム席の魅力向上、付加価値サービス

同じ「売上向上」でも、アプローチが180度変わるんです。

飲食店チェーンでも同じことが起きる

もう一つ、身近な例で見てみましょう。

飲食店チェーンの売上構造:

月間売上 = 来店客数 × 客単価 × 営業日数

来店客数 = 新規客数 + 既存客のリピート数
客単価 = 一人当たり注文金額
    = メイン料理単価 + サイドメニュー単価 + ドリンク単価

「売上を上げたい」と言っても:

  • 来店客数を増やす: 立地、広告、口コミ対策
  • 客単価を上げる: メニュー構成、セット販売、おすすめ戦略
  • 営業効率を上げる: オペレーション改善、回転率向上

やるべきことが全然違いますよね。

デジタルマーケティングでも同じ構造化が必要

Webサイトの成果向上も同じです:

月間売上 = 訪問者数 × コンバージョン率 × 平均注文金額

訪問者数 = 自然検索 + 広告流入 + SNS + 直接流入
コンバージョン率 = ランディングページの効果 × 購入フローの使いやすさ
平均注文金額 = 商品単価 × 購入個数

「Webからの売上を上げたい」でも、注力ポイントが明確に分かれます:

  • 訪問者数: SEO、リスティング広告、SNS運用
  • コンバージョン率: UI/UX改善、A/Bテスト
  • 平均注文金額: 商品企画、クロスセル施策

なぜ「細かく分割」が重要なのか?

「訪問者数を増やそう」という目標では、アプローチが適切かどうか判断できません。

  • 自然検索流入を増やす → SEO対策、コンテンツ強化
  • 広告流入を増やす → リスティング、ディスプレイ広告
  • SNS流入を増やす → Instagram運用、Twitter活用
  • 直接流入を増やす → ブランド認知向上、リピーター施策

分割することで初めて「どの手法が効果的か」「予算配分はどうするか」「誰が担当するか」が明確になります。

個人の人生設計でも同じ構造化が必要

この考え方は、仕事のプロジェクトだけでなく、私たちの人生設計でも同じように重要です。

「子供の将来のために2000万円必要だから、貯金を増やそう」

こんな目標を立てたとき、何から始めますか?

多くの人が「とりあえず節約しよう」「副業を始めよう」と漠然と考えがちですが、これではビジネスプロジェクトと同じ失敗パターンに陥ります。

なぜなら:

  • 「2000万円」が大きすぎて実感が湧かない
  • 「貯金を増やす」では具体的な行動が分からない
  • 本当に2000万円必要なのかも判断できない

この問題を解決するには、2つの構造化が必要です:

  1. 「2000万円の内訳」を構造化 → 何にいくら必要かを明確化
  2. 「貯金を増やす方法」を構造化 → どうやって準備するかを明確化

この2つが見える化されて初めて、具体的な行動計画が立てられます。

まず「2000万円の正体」を見極める

では実際に、子育て費用を構造化してみましょう:

子育て費用2000万円 = ①基本生活費 + ②教育費 + ③特別費用

①基本生活費 = 食費 + 被服費 + 医療費 + その他日常費用
②教育費 = 学校教育費 + 塾・習い事費 + 教材・用品費  
③特別費用 = 進学時費用 + 部活動費 + 大学一人暮らし費用

この構造が見えると:

  • 「①基本生活費は削れるのか?」
  • 「②教育費のどこを重視するか?」
  • 「③特別費用は本当に必要か?」

という具体的な判断ができるようになります。

そして分析してみると、最も準備が必要で、かつ一括で必要になるのが大学費用と一人暮らし費用だということが見えてきました。

このように「2000万円必要」から「どの部分にいくら必要で、どこが調整可能か」という扱いやすいレベルまで分割していきます。

次に「準備方法」を構造化する

費用の内訳が分かったら、今度は「どうやって準備するか」を構造化します:

大学費用800万円 = ①現在の貯蓄 + ②将来の貯蓄増加額

②将来の貯蓄増加額 = ③年間収支 × ④準備期間18年 + ⑤運用益

③年間収支 = ⑥年間収入 - ⑦年間支出
⑥年間収入 = 本業収入 + 副業収入 + その他収入
⑦年間支出 = 固定費 + 変動費

固定費 = 住居費 + 保険料 + 通信費 + 教育費 + ローン返済
変動費 = 食費 + 交通費 + 娯楽費 + 被服費 + その他

この構造が見えると、アプローチが明確になります:

  • ⑥収入を増やす: スキルアップ、転職、副業
  • ⑦支出を減らす: 固定費見直し、変動費管理
  • ⑤運用で増やす: つみたてNISA、投資商品選択

「貯金を増やそう」という曖昧な目標が「月々の収支を3.7万円改善して18年間継続する」という具体的な行動計画に変わります。

前提条件の認識合わせこそが成功の鍵

これらの例で分かるのは、「当たり前」と思っている前提条件を、扱いやすいレベルまで細かく分割して全体で認識合わせすることの重要性です。

多くのプロジェクトで起きる問題:

  1. 粒度がバラバラ: 人によって考えている詳細レベルが違う
  2. 重要視するポイントが違う: 経験や専門性によって注目する部分が異なる
  3. 施策の根拠が曖昧: なぜその施策なのかの論理的つながりが見えない

構造化の実践ステップ

では、どうやって収益構造を整理すればいいのか?

ステップ1: 最終目標を数式で表現する

  • 売上 = A × B × C のような形で分解

ステップ2: 各要素をさらに分解する

  • AをA1、A2、A3に分割
  • 「これ以上分けられない」レベルまで細分化

ステップ3: チーム全員で構造を確認

  • 図や表で視覚化
  • 認識の違いがないか確認

ステップ4: 施策と要素の関係を明確化

  • どの施策がどの要素に影響するか整理
  • 効果の大きさや実現可能性を議論

まとめ:共通言語としての構造化

収益構造の見える化は、デジタルマーケティングに限らず、あらゆるビジネス、そして個人の人生設計の「共通言語」になります。

チーム全員が同じ地図を見て、同じゴールに向かって進む。家族全員が同じ将来像を共有して、同じ方向に努力する。そのために必要なのは、「当たり前」を「当たり前じゃない」前提で、丁寧に構造化することです。

次回のプロジェクトでは、最初の30分を使って収益構造を整理してみてください。その30分が、プロジェクト全体の成功を大きく左右するかもしれません。

一緒に収益構造を見える化して、チーム力を最大化していきましょう!


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