「投資本なんて、結局理想論でしょ?」
8年前の私は、そう思っていました。しかし、投資を続けてきた今、『JUST KEEP BUYING 自動的に富が増え続ける「お金」と「時間」の法則』を読んで衝撃を受けました。
この本は、私が8年間の実体験で感じてきたことを、膨大なデータで証明していたんです。
ITコンサルタントとして5社を渡り歩き、投資歴8年、月27万円を投資する私が、全米屈指のデータサイエンティスト、ニック・マジューリ氏の『JUST KEEP BUYING』を読んだ率直な感想と、実体験との照らし合わせをお伝えします。
このブログでは、投資デビューの体験談や投資8年目の金銭感覚の変化など、投資に関するリアルな実体験を発信しています。今回は、私の投資哲学と完全に一致した名著をご紹介します。
著者ニック・マジューリとは?
全米屈指のデータサイエンティスト
ニック・マジューリ氏は、ニューヨークに本社を置く著名な投資顧問会社「Ritholtz Wealth Management」の最高執行責任者(COO)兼データサイエンティストです。
彼の強みは、感情論ではなく、100年以上にわたる膨大なデータに基づいて投資戦略を語ること。
人気ブログ「Of Dollars And Data」の執筆者としても知られ、全世界で46万部を突破したベストセラー作家です。
データ駆動型の投資哲学
マジューリ氏の投資哲学は、タイトルの「JUST KEEP BUYING(ただ買い続けろ)」の3語に集約されます。
これは単なる精神論ではありません。100年以上のデータが証明した、最も合理的な資産形成戦略なんです。
📚 JUST KEEP BUYING 製品概要・スペック
書籍名: JUST KEEP BUYING 自動的に富が増え続ける「お金」と「時間」の法則
著者: ニック・マジューリ(Nick Maggiulli) Ritholtz Wealth Management社 COO兼データサイエンティスト
翻訳: 児島修
出版社: ダイヤモンド社
ページ数: 420ページ
価格: 1,870円(税込)
発行部数: 世界46万部突破
原題: Just Keep Buying: Proven ways to save money and build your wealth
データ基盤: 100年超の市場データに基づく実証的投資理論
特徴: 全21章構成、各章末に実践的アクションプランを掲載、巻末に「21の黄金ルール」サマリーあり
なぜこの本を手に取ったのか
投資歴8年、でも確信が持てなかった
私は投資歴8年で、企業型確定拠出年金から始めた資産形成を経て、今では月27万円を投資しています。
投資方針は明確です:
- インデックス投資メイン
- S&P500への長期投資
- 毎月淡々と積み立て
- サブで暴落相場時の個別株、配当株
でも、正直に言うと、「本当にこれで正しいのか?」という不安が常にありました。
「投資の正解」を数字で知りたかった
投資初心者が陥りやすい3つの罠でも書いたように、投資には「情報過多の罠」があります。
- 個別株投資の成功談
- タイミングを狙う手法
- 高配当株戦略
魅力的な情報が溢れる中で、「データで証明された正解」が欲しかったんです。
そんな時、友人から『JUST KEEP BUYING』を勧められました。
本書の核心的メッセージ
「ただ買い続けろ」が最適解
本書の結論は極めてシンプルです:
収益を生み出す資産(株式、債券、不動産など)を、ただひたすら買い続けること。
これが、100年以上のデータが証明した、最も合理的な資産形成戦略だと断言しています。
節約の限界 vs 投資の無限性
マジューリ氏が強調するのが、「節約には限界があるが、投資には限界がない」という事実。
データが示す真実:
- 節約で増やせる資産には上限がある
- 投資で増やせる資産には上限がない
- だから、節約よりも「収入を増やして投資する」ことが重要
これは、私が8年間実感してきたことでした。投資8年目で金銭感覚が180度変わったのも、まさにこの原理を体感したからです。
私の投資スタイル:「インデックスメイン + 個別株サブ」
誤解のないようにお伝えすると、私も個別株投資はしています。
ただし、あくまでメインはインデックス投資。
私の投資配分:
- インデックス投資: ポートフォリオの80%以上(確定拠出年金 + NISA)
- 個別株投資: 暴落相場の時に限定、成長株への投資
- 配当株投資: インカムゲイン重視、少額で実験的に
本書を読んで、この「インデックスメイン」の方針が正しかったと確信できました。
個別株はあくまで「学習」と「経験」のため。資産形成の中心はインデックス投資に置くべきだと、データが証明しています。
投資歴8年の私が共感した5つのポイント
1. 一括投資 vs ドルコスト平均法の答え
本書のデータによれば:
- まとまった資金があるなら一括投資が有利(平均4%高いリターン)
- 一括投資後も定期積立(ドルコスト平均法)を継続すべき
私の実体験でも、確定拠出年金とつみたてNISAの併用で、毎月淡々と積み立てる戦略が最も効果的でした。
2. 個別株投資は「多くの個人投資家を焼き尽くす」
マジューリ氏は、データを基に個別株投資の危険性を指摘します。
- 個別株は運の要素が大きすぎる
- 大半の個人投資家が損失を出す
- インデックス投資の方が堅実に資産を増やせる
これは、投資の本質を学んだ名著3選で読んだ『敗者のゲーム』とも完全に一致します。
私も個別株投資をしていますが、あくまで暴落相場の時に限定し、ポートフォリオの一部として位置づけており、メインはインデックス投資です。
本書の主張を踏まえると、個別株はメインにすべきではないが、経験として少額なら否定しないというスタンスが正しいと理解しました。
3. 暴落は「チャンス」である
本書の最も勇気づけられるメッセージ:
市場の暴落は、株を買うチャンスである。
データが示す事実:
- 過去100年、どんな暴落も最終的には回復している
- 暴落時に買い続けた人が最も資産を増やしている
- 感情に流されず、淡々と買い続けることが重要
私が投資8年で本当に学んだことの中で最も大きかったのが、「暴落を恐れなくなったこと」でした。
4. 時間が最も貴重な資産
マジューリ氏は、お金よりも時間こそが最も貴重な資産だと説きます。
投資の真の目的:
- 経済的自由を手に入れること
- 時間的自由を手に入れること
- 自分の人生を自分でデザインできるようになること
これは、学資保険をやめて投資信託を選んだ理由を考えた時にも強く意識したことです。
5. 「2倍ルール」で罪悪感なく使う
本書で紹介されている「2倍ルール」が秀逸です:
贅沢な買い物をする時は、必ずそれと同額の投資をする。
例:
- 400ドルの靴を買うなら、400ドル投資する
- 1,000ドルの旅行なら、1,000ドル投資する
これなら、罪悪感なく使えて、しかも資産も増やせる。
データサイエンティストらしい、合理的かつ心理的にも納得できるルールです。
投資歴8年の私から見た本書の評価
「感覚的に分かっていたこと」がデータで証明された
8年間投資を続けてきて、体感的に「これが正しい」と思っていたこと。
- インデックス投資が最適
- 淡々と買い続けることが大切
- 暴落を恐れない
- 時間を味方につける
これらすべてが、100年以上のデータで証明されていることに、大きな安心感を得ました。
投資初心者にも経験者にも価値がある
- 投資初心者: データに基づいた「正解の戦略」が分かる
- 投資経験者: 自分の戦略が正しいかを検証できる
- 投資懐疑派: なぜ投資が必要なのかが論理的に理解できる
私のように8年投資を続けてきた人間でも、「自分の方針は間違っていなかった」と確信できる価値がありました。
ITコンサルとして感じた「データ駆動」の説得力
ITコンサルタントとして、私は常にデータに基づいて意思決定してきました。
マジューリ氏の「感情ではなくデータで語る」姿勢は、まさに私が仕事で大切にしているアプローチと同じ。
だからこそ、この本の主張には強い説得力を感じたんです。
本書の構成と読み方
前半:「貯蓄」編
第1部から第3部では、資産を増やすための「貯蓄」について解説されています。
主なポイント:
- なぜ節約には限界があるのか
- どうやって収入を増やすべきか
- いくら貯蓄すべきか
- いつお金を使うべきか
後半:「投資」編
第4部から第6部では、資産を増やすための「投資」について詳しく解説されています。
主なポイント:
- なぜ投資すべきなのか
- 何に投資すべきか
- どれくらい投資すべきか
- いつ投資すべきか
- いつ売るべきか
- 最も大切な資産は何か
巻末:「21の黄金ルール」
本書の最後には、「ジャスト・キープ・バイイング」21の黄金ルールがまとめられています。
これだけでも読む価値がある、資産形成の決定版です。
他の投資本との比較
『金持ち父さん貧乏父さん』との違い
金持ち父さん貧乏父さんのレビューでも書いたように、あの本は「マインドセット」を教えてくれました。
『JUST KEEP BUYING』は、具体的な「行動戦略」と「データ」を提供してくれます。
『敗者のゲーム』『ウォール街のランダムウォーカー』との共通点
投資の本質を学んだ名著3選で紹介した投資の本と、本書の主張は完全に一致しています。
- インデックス投資が最適
- 市場タイミングを狙わない
- 長期保有が勝率を高める
本書は、これらの古典を「現代のデータ」で再証明した本とも言えます。
『お金の大学』との相性
お金の大学のレビューで書いたように、あの本は「お金の基礎知識」を学ぶのに最適です。
『JUST KEEP BUYING』は、その次のステップ、「投資の実践戦略」を学ぶ本として完璧な組み合わせです。
本書のデメリット・注意点
アメリカ市場中心のデータ
本書のデータは主にアメリカ市場(S&P500など)を基にしています。
日本の投資家としては:
- 為替リスクを考慮する必要がある
- 日本株・日本債券との分散も検討すべき
- ただし、原則は日本でも通用する
米国固有の制度が登場
アメリカの確定拠出年金制度などが例示されていますが、核となる原則は日本のiDeCoやつみたてNISAにも適用可能です。
投資経験者には「当たり前」に感じる部分も
8年投資を続けてきた私にとって、一部の内容は「知っていること」でした。
ただし、「知っている」と「データで証明されている」は別物。確信を持てるようになった価値は大きいです。
こんな人におすすめ
『JUST KEEP BUYING』はこんな人におすすめ!
✅ 投資を始めたいが、何から始めればいいか分からない人
✅ 投資を始めたが、自分の方法が正しいか不安な人
✅ データに基づいた「投資の正解」を知りたい人
✅ インデックス投資に興味があるが、確信が持てない人
✅ 個別株投資で悩んでいる人
✅ 暴落が怖くて投資に踏み切れない人
✅ 投資経験者で、自分の戦略を再検証したい人
★総合評価
| 評価項目 | 評価 | コメント |
|---|---|---|
| 内容の質 | ★★★★★ | 100年超のデータに基づく説得力が圧倒的。感情論ではなく事実で語る姿勢が素晴らしい |
| 実用性 | ★★★★★ | 具体的な投資戦略(インデックス投資、ドルコスト平均法)がすぐに実践できる |
| 読みやすさ | ★★★★☆ | データが多いが分かりやすい。ただし400ページ超で読み応えあり |
| 初心者適性 | ★★★★★ | 投資の基礎から実践まで網羅。初めての投資本としても最適 |
| 経験者への価値 | ★★★★★ | 8年目の私でも「確信」が持てた。自分の戦略を検証する価値は高い |
| コストパフォーマンス | ★★★★★ | 1,870円(税込)で一生使える投資哲学が手に入る。圧倒的にコスパ良好 |
総合評価: ★★★★★ (4.8/5.0)
投資歴8年の私が断言します。これは投資本の決定版です。 データが証明する「ただ買い続けろ」という真実を、すべての投資家に知ってほしい。
まとめ: 投資歴8年の私が最も伝えたいこと
『JUST KEEP BUYING』を読んで、私は確信しました。
8年間続けてきた投資戦略は、間違っていなかった。
- インデックス投資
- 淡々と買い続ける
- 暴落を恐れない
- 時間を味方につける
これらすべてが、100年以上のデータで証明された「正解」だったんです。
あなたが今日から始めるべきこと
本書を読んで、私が再確認した行動:
- 今すぐ投資を始める(または継続する)
- S&P500などのインデックスファンドに投資する
- 毎月淡々と積み立てる
- 暴落時も売らずに買い続ける
- 時間を味方につけて、長期で持ち続ける
投資は「未来の自分への贈り物」
マジューリ氏が教えてくれたのは、投資は単なるお金儲けではなく、「未来の自分に時間を贈る行為」だということ。
私も、2児の父として学資保険ではなく投資信託を選んだのは、娘たちの未来に「時間」を贈りたかったから。
あなたも、この本を読んで、データが証明する投資の真実を知ってください。
そして、一緒に「JUST KEEP BUYING(ただ買い続ける)」を実践していきましょう!


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