モンテッソーリ流声かけ本レビュー|2歳イヤイヤ期に効果実感

教育・知育
モンテッソーリ流声かけ本レビュー|2歳イヤイヤ期に効果実感

「もっと声かけの引き出しが欲しい」

以前、「自分でできる子に育つ ほめ方 叱り方」を読んで、声かけの実践方法を学びました。場面別の対応例があり、とても参考になっています。

しかし、対象年齢が3歳~12歳のため、2歳の娘には「まだ少し早いかも」と感じる内容も。特に朝のバタバタした時間帯や、イヤイヤ期真っ只中の今、もっと具体的な、今すぐ使える声かけのバリエーションが欲しいと思っていました。

親として複数の本を読んで引き出しを増やしたい。そんな思いで手に取ったのが「モンテッソーリ流 声かけ変換ワークブック」です。この本は、1歳半~3歳のイヤイヤ期に特化しており、まさに今の我が家にピッタリでした。

教育・知育シリーズとして、今回は2冊目のモンテッソーリ声かけ本として、「声かけの引き出しを増やす」視点でレビューします。

  1. 「モンテッソーリ流 声かけ変換ワークブック」基本情報
    1. 書籍スペック
    2. 本書の特徴
    3. こんな人におすすめ
  2. この本を手に取った理由
    1. 2歳娘のイヤイヤ期と父親の葛藤
    2. モンテッソーリ教具実践からの次のステップ
    3. KindleUnlimitedで気軽に試せた
  3. 実際に使って良かった点
    1. 1. OK例・NG例の対比が分かりやすい
    2. 2. 24時間のシーン別構成で探しやすい
    3. 3. 感情的にならずに済む「言い換え」の引き出しが増えた
    4. 4. パパでも実践しやすい具体性
  4. 実践1ヶ月で感じた変化
    1. 娘の変化
      1. 1. 着替えがスムーズになった
      2. 2. 癇癪の時間が短くなった
      3. 3. 「自分でやりたい」意欲が増した
    2. 私(父親)の変化
      1. 1. 感情的に怒る回数が減った
      2. 2. 育児への自信がついた
      3. 3. 妻とのコミュニケーションが改善
  5. 気になる点・デメリット
    1. 1. 効果が出るまでに時間がかかる
    2. 2. 咄嗟の場面では忘れてしまう
    3. 3. 0歳児には少し早い
  6. 他の育児書との比較
  7. 「ほめ方 叱り方」と併せて読む価値
    1. 2冊の違いと使い分け
    2. 2冊読んで良かった理由
    3. 一般的な育児書との違い
  8. ★総合評価
  9. 読むべき人・読まなくても良い人
    1. 強くおすすめしたい方
    2. 読まなくても良いかもしれない方
  10. 効果的な使い方・読み方
    1. 1. 最初は流し読みでOK
    2. 2. 困った場面で該当ページを開く
    3. 3. 朝晩のルーティンに組み込む
    4. 4. パートナーと共有する
  11. モンテッソーリ教育シリーズとして
  12. まとめ

「モンテッソーリ流 声かけ変換ワークブック」基本情報

書籍スペック

項目詳細
書籍名モンテッソーリ流 声かけ変換ワークブック(新装版)
著者モンテッソーリ教師あきえ
出版社宝島社
発売日2025年3月26日(新装版)
ページ数112ページ
価格1,430円(税込)
KindleUnlimited対象(読み放題)
形式ワークブック形式(OK例・NG例の対比)

※KindleUnlimitedを契約している場合は、読み放題で追加料金なしで読むことが可能です。
 KindleUnlimitedについてはこちらの記事で紹介しています。

本書の特徴

この本は、モンテッソーリ教育の考え方に基づいて、日常のあらゆるシーンで使える「子どもに伝わる声かけ」を、OK例とNG例を対比しながら具体的に紹介しています。

対象年齢: 0歳〜6歳(特に1歳半〜3歳のイヤイヤ期に効果的)

構成:

  • 朝・昼・夜の24時間シーン別
  • イヤイヤ期、トイレトレーニング、入園などテーマ別
  • 兄弟げんか、習い事などの応用編

こんな人におすすめ

✅ 2歳前後のイヤイヤ期に悩んでいる方
✅ つい感情的に怒ってしまい後悔することが多い方
✅ 「ダメ!」「早く!」ばかり言ってしまう方
✅ モンテッソーリ教育の声かけを具体的に知りたい方
✅ すぐに実践できる育児書を探している方

この本を手に取った理由

2歳娘のイヤイヤ期と父親の葛藤

現在2歳の長女は、まさにイヤイヤ期真っ只中。朝の着替えから夜の寝かしつけまで、あらゆる場面で「イヤ!」の連続です。

典型的な我が家の朝の風景:

  • 私:「着替えるよ」
  • 娘:「イヤ!」
  • 私:「早くしないと遅れるよ!」
  • 娘:(さらに頑なに)「イヤーーー!!」
  • 私:(イライラして)「もういい加減にしなさい!」

こんなやり取りの後、いつも「もっと良い声のかけ方があったはず…」と後悔していました。

モンテッソーリ教具実践からの次のステップ

前回の記事で「モンテッソーリ教具100」を実践し、教具作りには取り組んでいましたが、日常の声かけについては課題が残っていました。

教具で集中して遊ぶ時間は良いものの、生活全般での接し方が変わらなければ意味がない。そう感じていた時に、この本に出会いました。

KindleUnlimitedで気軽に試せた

追加コストなしで読めたことが、試すハードルを下げてくれました。「合わなければ別の本を探せばいい」という気軽さで読み始めたのが、結果的に大当たりでした。

実際に使って良かった点

1. OK例・NG例の対比が分かりやすい

すべての声かけに対して、NG例とOK例が見開きで比較されています。これが本書最大の特徴であり、実践しやすさの理由です。

具体例:朝の着替えシーン

❌ NG例:「さっさと着替えなさい!」

  • 子どもは「急げ」の意味が分からず、プレッシャーだけ感じる
  • 親の都合を押し付けている

✅ OK例:「パジャマ脱ごう。上から?下から?」

  • 選択肢を与えることで主体性を尊重
  • 「着替える」こと自体は前提として進む

我が家での実践結果: 最初は半信半疑でしたが、「どっちから?」と聞くと、驚くほどスムーズに着替えが進むようになりました。選択肢を与えられることで、娘は「自分で決めた」という満足感を得られるようです。

2. 24時間のシーン別構成で探しやすい

本書は朝・昼・夜の時間帯別に構成されているため、困ったその場でパッと開いて参考にできます。

朝のシーン例:

  • 起床時の声かけ
  • 朝食時の声かけ
  • 着替え時の声かけ
  • 登園前の声かけ

夜のシーン例:

  • お風呂の声かけ
  • 歯磨きの声かけ
  • 寝かしつけの声かけ

3. 感情的にならずに済む「言い換え」の引き出しが増えた

本書を読んで最も変わったのは、咄嗟に出る言葉のバリエーションが増えたことです。

Before(本を読む前):

  • 「ダメでしょ!」
  • 「何回言ったら分かるの!」
  • 「早くしなさい!」

After(実践1ヶ月後):

  • 「これはできないけど、こっちならできるよ」
  • 「どうしたかったの?教えて」
  • 「あと5分したら片付けるって、一緒に決めよう」

読み始めは意識的に言い換えていましたが、1ヶ月経つ頃には自然と口から出るようになってきました。

4. パパでも実践しやすい具体性

育児書の中には「子どもの気持ちに寄り添いましょう」といった抽象的な記述が多いものもありますが、この本は具体的なセリフ例が豊富です。

具体例が欲しいパパにとって、非常に実践しやすい内容だと思いました。

実践1ヶ月で感じた変化

娘の変化

1. 着替えがスムーズになった

「どっちから着る?」「この服とこの服、どっちがいい?」と選択肢を与えるようになってから、朝の着替えバトルが激減しました。

数値で見る変化:

  • Before:着替え完了まで平均20分(イヤイヤ含む)
  • After:着替え完了まで平均8分

2. 癇癪の時間が短くなった

以前は一度癇癪を起こすと15分以上泣き続けることもありましたが、気持ちを受け止める声かけを実践してからは、5分以内に落ち着くことが増えました。

実践している声かけ: 「〇〇したかったんだね。でもできなくて悔しかったね」 → まず気持ちを言語化して受け止める → その後、代替案や次の行動を提案

3. 「自分でやりたい」意欲が増した

命令口調から提案・選択形式に変えたことで、娘の「自分でやりたい」という主体性が明らかに強くなりました。

私(父親)の変化

1. 感情的に怒る回数が減った

本を読む前は、1日1回は感情的に怒っていました。実践1ヶ月後は、週に1〜2回程度まで減少。

理由:

  • 言い換えの引き出しが増えた
  • 子どもの反応が良くなり、ストレスが減った
  • モンテッソーリの視点で「これは敏感期の行動だ」と理解できるようになった

2. 育児への自信がついた

「こういう時はこう声をかける」という具体的な方法論を持てたことで、育児に対する漠然とした不安が減りました。

3. 妻とのコミュニケーションが改善

声かけの共通言語ができたことで、妻との育児方針のすり合わせがスムーズになりました。

「あの本の○ページに載ってた方法、試してみる?」という会話が自然に生まれ、夫婦で同じ方向を向いて育児できるようになりました。

気になる点・デメリット

1. 効果が出るまでに時間がかかる

本を読んですぐに劇的な変化が起きるわけではありません。声かけを変えてから、子どもが変化するまでには少なくとも2〜3週間かかりました。

最初の1週間は「本当にこれで効果があるのか?」と半信半疑でしたが、諦めずに続けることが重要です。

2. 咄嗟の場面では忘れてしまう

いくら本を読んでも、子どもが突然癇癪を起こした瞬間には、つい昔の声かけに戻ってしまうことがあります。

対策:

  • スマホのメモアプリによく使う声かけ例を保存
  • 朝晩に該当ページを読み返して意識を高める
  • 失敗しても自分を責めず、次に活かす

3. 0歳児には少し早い

我が家には0歳の次女もいますが、正直この本の内容は0歳には早すぎます。1歳半〜3歳のイヤイヤ期がメインターゲットです。

ただし、0歳児への接し方の基本(命令しない、選択を尊重する等)は学べるため、将来への備えとして読む価値はあります。

他の育児書との比較

「ほめ方 叱り方」と併せて読む価値

私は既に「自分でできる子に育つ ほめ方 叱り方」も読んでいます。どちらも実践的な声かけ本ですが、アプローチが異なるため、両方読むことで引き出しが大きく増えました。

2冊の違いと使い分け

項目ほめ方 叱り方声かけワークブック
対象年齢3歳~12歳0歳~6歳(特に1歳半~3歳)
今の2歳娘まだ少し早いまさに今使える
構成テーマ別(褒める・叱る・聞く)時間帯別(朝・昼・夜24時間)
特徴背景の説明も丁寧セリフ例が豊富
使う場面長期的な育児の軸日常の困った時に即参照

2冊読んで良かった理由

年齢に応じた使い分けができる

  • 今(2歳):声かけワークブック中心
  • 3歳以降:ほめ方 叱り方も本格活用

声かけのバリエーションが倍増

  • 同じ場面でも複数の声かけパターンを持てる
  • 子どもの反応に応じて使い分けられる

親としての自信が増す

  • 「この声かけで合っているのか」という不安が減る
  • 複数の専門家の視点を持てる

結論:どちらか1冊ではなく、両方読むことをおすすめします。育児書は「たくさん読んで引き出しを増やす」のが正解だと実感しています。

一般的な育児書との違い

多くの育児書が「理論」を中心に書かれているのに対し、この本は実践例が豊富です。

一般的な育児書: 「子どもの自主性を尊重しましょう」→ 抽象的

この本: 「『早くしなさい』ではなく「パジャマ脱ごう。上から?下から?」と聞きましょう」→ 具体的

この「明日からすぐ使えるセリフ集」という性質が、忙しい子育て世代には最適です。

★総合評価

評価項目評価コメント
分かりやすさ★★★★★OK例・NG例の対比形式で直感的に理解できる。イラスト豊富で読みやすい
実践しやすさ★★★★★具体的なセリフ例が豊富。今日からすぐ実践可能
効果実感★★★★☆2〜3週間で変化を実感。即効性は期待しすぎない方が良い
コストパフォーマンス★★★★★KindleUnlimited対象で実質無料。1,430円でも十分な価値
長期活用度★★★★☆何度も読み返せる。ただし内容を覚えたら卒業
パパへの適性★★★★★具体例が豊富で論理的。父親でも実践しやすい

総合評価:★4.7/5.0

2歳児のイヤイヤ期に悩む全てのパパママに強くおすすめできる一冊です。特にKindleUnlimitedで読めることを考えると、コストパフォーマンスは最高レベル。

※KindleUnlimitedを契約している場合は、読み放題で追加料金なしで読むことが可能です。
 KindleUnlimitedについてはこちらの記事で紹介しています。

読むべき人・読まなくても良い人

強くおすすめしたい方

✅ 1歳半〜3歳のイヤイヤ期真っ只中の方

  • この本の真骨頂はイヤイヤ期対応です

✅ つい感情的に怒ってしまい自己嫌悪に陥る方

  • 言い換えの引き出しが増えることで、冷静さを保てます

✅ 具体的な実践例がほしい方

  • 抽象的な理論より、明日使えるセリフが知りたい人向け

✅ KindleUnlimitedを契約している方

  • 追加コストなしで読めるので、試さない理由がありません

✅ 父親として育児に積極的に関わりたい方

  • パパでも実践しやすい具体性が魅力

読まなくても良いかもしれない方

❌ 0歳児のみの家庭

  • まだ少し早いです。1歳半頃から読み始めるのがベスト

❌ モンテッソーリ理論を深く学びたい方

  • この本は実践特化。理論は「お母さんの敏感期」などの別書籍で

❌ すでに声かけが完璧な方

  • すでに感情的に怒ることがなく、適切な声かけができている方には不要

効果的な使い方・読み方

1. 最初は流し読みでOK

112ページと分量は少なめ。最初は30分~1時間程度で全体を流し読みし、「こんな声かけがあるんだ」と全体像を掴みましょう。

2. 困った場面で該当ページを開く

実際に困った場面(朝の着替え、寝かしつけ等)で、該当するページを開いて具体例を確認。すぐ実践します。

3. 朝晩のルーティンに組み込む

  • 朝: 朝食後に「今日の声かけ」を1つ決める(1分)
  • 夜: 寝る前に「今日の声かけ振り返り」(3分)

このルーティンを1ヶ月続けると、自然と身につきます。

4. パートナーと共有する

夫婦で同じページを読み、「今日はこの声かけを試してみよう」と共有することで、一貫した育児ができます。

我が家では、週末に妻と一緒に1章ずつ読み、翌週の実践目標を決めています。

モンテッソーリ教育シリーズとして

今回は「声かけ」に焦点を当てました。

モンテッソーリ教育の両輪:

  1. 環境整備(教具・空間)← 前回の記事
  2. 声かけ(大人の関わり方)← 今回や「ほめ方叱り方」の記事

両方を実践することで、モンテッソーリ教育の効果が最大化されます。今後も、理論本や他の実践本のレビューを予定していますので、ぜひシリーズでお読みください。

まとめ

「モンテッソーリ流 声かけ変換ワークブック」は、イヤイヤ期の子育てに悩む全ての親にとって、明日から使える実践的な声かけ事典です。

この本の最大の価値: 「こう声をかければいいんだ」という具体的な方法論を提供してくれること。漠然とした育児の不安が、具体的なアクションプランに変わります。

我が家での実践成果: 1ヶ月の実践で、感情的に怒る回数が激減し、娘との関係が明らかに良くなりました。何より、父親として「これでいいんだ」という自信が持てたことが最大の収穫です。

投資対効果: KindleUnlimitedで実質無料で読めることを考えると、読まない理由が見つかりません。1,430円で買っても十分な価値があります。

イヤイヤ期は確かに大変ですが、適切な声かけを学ぶことで、親子ともに成長できる貴重な期間に変えられます。

一緒に、子どもの主体性を尊重しながら、穏やかな育児を実践していきましょう!


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