「キーボードスライダーなんて、どれも似たようなものでしょ?」
15ヶ月前の私は、そう軽く考えていました。しかし、実際に複数の製品を試した結果、「ぐらつき」という一点で、作業効率が天と地ほど変わることを痛感しました。
コンサル業務で1日10時間以上パソコンに向かう生活において、デスク環境の最適化は業務効率に直結します。特に机の奥行き不足とモニターとの適切な距離確保は、在宅ワークが定着した今、多くの方が抱える共通の課題です。
今回は、私の作業環境シリーズとして、2024年6月から15ヶ月間愛用している「AboveTEK 大型キーボードスライダー」の詳細なレビューをお届けします。
基本情報とスペック

製品概要
- 製品名: AboveTEK 大型キーボードスライダー 後付け キーボードスタンド
- サイズ: 幅約68cm × 奥行き約30cm
- 対応デスク厚: 1.5cm〜4cm
- 耐荷重: 約15kg
- 材質: MDF板 + 金属フレーム
- 取付方式: Cクランプ式
- 価格: 約9,000円(購入時)
- 購入時期: 2024年6月
- 使用期間: 15ヶ月(2025年9月現在)
こんな人におすすめ
✅ デスクの奥行きが不足している方
✅ 他社製品の「ぐらつき」に悩まされた経験がある方
✅ 長時間のタイピング作業で安定性を重視する方
✅ 大型キーボードを使用する方
✅ キーボードとマウス以外にも同時に配置したいガジェットがある方
購入の決め手と選定経緯
購入動機:机の奥行き不足という切実な問題
私のデスク環境は、奥行き66cmの机に31.5インチモニターや34インチウルトラワイドモニターを設置しているため、適切な視距離を確保するとキーボードを置くスペースが極端に限られてしまいます。
具体的な問題点:
- モニターとの距離: 理想より近く見にくさを感じていた
- キーボード、マウスの配置: 手前ギリギリで窮屈
他社製品での失敗体験
AboveTEK購入前に、価格重視で某メーカーの安価なキーボードスライダー(約4,000~6,000円程度)を2つほど試していました。
致命的な問題:
- サイズ不足: 幅が小さくキーボード+マウスが入りきらない
- ぐらつき: タイピング時の振動で常に揺れる
- 不安定性: 少し力を入れるとスライダー全体が動く
この失敗体験から、「安定性」と「大型サイズ」を最重視してAboveTEKを選定しました。
特に、ぐらつきのストレスは酷いものでした。タイピングミスやマウス操作ミスを起こすようなぐらつきは一切なかったので、実害は無いはずなのですが、ぐらつきによるイライラが止まらないといった感じでした。
15ヶ月使用した詳細評価
満足している点
1. 圧倒的な安定性

ステンレス製のスライドによる安定感
最も印象的なのは、タイピング時の安定性です。強めの打鍵でも、マウス操作でも、一切のぐらつきを感じません。
- 激しいショートカット操作: 問題なし
- 長文タイピング: 疲労軽減効果あり
- マウス精密操作: ブレ一切なし
2. 大型サイズの恩恵

真の「大型」を実感できるサイズ設計
幅68cmという大型サイズにより、以下の配置が全て可能になりました:
- キーボード(REALFORCE)
- マウス
- Magic Trackpad or テンキー(独立型)
3. 頑丈な作りと耐久性
15ヶ月使用での劣化なし
金属フレームとMDF板の組み合わせによる頑丈な構造で、15ヶ月の継続使用でも:
- スライド機構: スムーズな動作維持
- 固定力: 一切の緩みなし
- 表面: 傷や凹みなし
気になる点・デメリット
1. 重量による出し入れの負担
頑丈さの代償
安定性を実現する頑丈な作りの代償として、スライダー自体の重量があります。
私はキーボードスライダーを出し入れすることが無く、常に出しっぱなしなので、気になりませんが、頻繁に出し入れを行う方は気になる可能性があります。
- 女性や力の弱い方には出し入れが重く感じる可能性
- 片手での操作は困難
- 勢いよく引き出すとデスクに衝撃
2. 付属リストレストの硬さ
長時間使用時の配慮不足
付属のリストレストは材質が硬く、長時間の使用では手首への負担が気になります。
そのため、過去の記事(ロジクール MX ERGO レビュー、REALFORCE R3キーボードレビュー)で紹介したエレコムのリストレストを使用しています。
- 2時間以上の連続使用で手首が痛くなる
- クッション性が不足
- 別途、エレコムのリストレストを購入して使用中
意外な効果:iPad使用時の高さ最適化
想定外のメリット
購入時には予想していなかった効果として、iPad使用時の高さが絶妙に最適化されたことが挙げられます。
具体的な改善:
- 以前: デスク上のiPadは下を向きながら見る必要があり、首が疲れる
- 現在: キーボードスライダーの位置に合わせて椅子の高さを調整していることで、デスクの上に置いたipadが目線にちょうど良い高さ
- 結果: iPad作業時の姿勢が大幅改善
この効果により、iPad + Apple Pencilでの作業効率が予想以上に向上しました。
競合他社製品との比較
主要競合との比較表
項目 | AboveTEK | サンワサプライ | バウヒュッテ | FlexiSpot |
---|---|---|---|---|
幅サイズ | 68cm | 55cm | 69.5cm | 60cm |
安定性 | ★★★★★ | ★★★☆☆ | ★★★★☆ | ★★★☆☆ |
価格 | 約9,000円 | 約6,000円 | 約12,000円 | 約8,000円 |
固定方式 | 2点クランプ | 2点クランプ | 4点ネジ | 2点クランプ |
AboveTEKを選ぶべき理由
- 安定性重視: ステンレス製のスライドによる圧倒的安定感
- 大型サイズ: 複数デバイス同時配置可能
- コストパフォーマンス: 品質と価格のバランス良好
★総合評価
評価項目 | 評価 | コメント |
---|---|---|
安定性 | ★★★★★ | ステンレス製のスライドで一切のぐらつきなし。長時間タイピングでも疲労軽減効果大 |
サイズ・収納力 | ★★★★★ | 幅68cmの大型サイズで、キーボード+マウス+(トラックパッド or テンキー)の同時配置が可能 |
取り付け・設置 | ★★★★★ | クランプ式で工具不要。15分程度で設置完了。 |
耐久性 | ★★★★★ | 15ヶ月使用で劣化なし。金属フレーム+MDF板の頑丈な構造 |
使いやすさ | ★★★☆☆ | 重量があるため出し入れに力が必要。付属リストレストも硬め |
コストパフォーマンス | ★★★★☆ | 9,000円で この品質は満足。競合と比較して安定性で優位 |
総合評価: ★★★★☆(4.5/5.0)
安定性とサイズを重視する方には間違いなくおすすめできる製品です。特に「ぐらつき」に悩まされた経験がある方には、その改善効果を強く実感していただけるでしょう。
まとめ
AboveTEK大型キーボードスライダーの最大の価値
この製品の最大の価値は、「ぐらつき」というキーボードスライダーの宿命的問題を完全に解決した点にあります。ステンレス製のスライドによる圧倒的な安定性は、一度体験すると他の製品には戻れないレベルです。
15ヶ月使用の個人的総括
デスク環境の改善により、作業効率は確実に向上しました。特に、iPad併用時の高さ最適化という予想外の効果は、投資コスト以上の価値を提供してくれています。在宅ワークが定着した現在、デスク環境への投資は必要不可欠だと実感しています。
こんな方に強くおすすめ:
- 複数デバイスを同時使用するコンサル・エンジニア
- 長時間のタイピング作業で安定性を重視する方
- 過去に他社製品の「ぐらつき」で失敗した経験がある方
一緒に最適なデスク環境を構築していきましょう!
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