「YouTubeでお金の勉強を配信している『リベ大』って、知ってる?」
1年半前、友人からのこの一言が、私のリベラルアーツ大学との出会いでした。当初は半信半疑でYouTubeを見てみましたが、蓄財初心者には良い内容を配信していると、その内容に感銘を受けています。
コンサルとして10年以上働き、ある程度の蓄財経験がある私ですが、体系的な金融知識を漫画で学べるということに興味を持ち、両学長の最新作「お金の大冒険 黄金のライオンと5つの力」を購入しました。
今回は、蓄財経験者かつ2人の娘を持つ父親の視点から、この書籍の詳細レビューをお届けします。果たして、既にお金の知識がある人にとっても価値のある内容なのでしょうか?
漫画「お金の大冒険 黄金のライオンと5つの力」の基本情報
書籍概要
- タイトル: 漫画 お金の大冒険 黄金のライオンと5つの力
- 著者: 両@リベ大学長
- 出版社: ダイヤモンド社
- 発売日: 2025年8月
- ページ数: フルカラー556ページ
- 価格: 1,958円(税込)
- 形式: オールカラー漫画
リベラルアーツ大学とは
リベラルアーツ大学(リベ大)は、両学長が運営するお金の教育プラットフォームです。
- YouTube登録者数: 300万人超
- 代表作: 「お金の大学」(193万部突破)
- コンセプト: 「今よりも一歩自由に」
- 教育内容: お金にまつわる5つの力の習得
購入に至った経緯
友人からの紹介
「投資やってるなら絶対知ってるはずだけど…」という友人の言葉から、恥ずかしながらリベ大の存在を初めて知りました。
YouTube動画の視聴
まずはYouTubeで数本の動画を視聴。確かに分かりやすく、体系的にお金の知識が整理されていることを実感。しかし、ある程度蓄財をしている身からすると、新たな知識を得るというよりも知識の再確認ができるものといった印象でした。
漫画版への興味
「お金の大学」(文字ベース)ではなく、あえて漫画版を選択したのには理由があります。
お金の話を漫画で学べる書籍はそれほど多くありません。将来、現在2歳と0歳の娘が大きくなった時や、友人・知人から「お金の勉強を始めたいけど何がいい?」と相談された際に、自信を持って推薦できる「読みやすい入門書」を実際に体験しておきたいと考えました。
また、556ページという大ボリュームにも関わらず、フルカラーで1,958円というコストパフォーマンスにも魅力を感じ、「まずは漫画版で内容を把握してから、必要に応じて文字版も読もう」という段階的なアプローチを取ることにしました。
こんな人におすすめ
✅ 特におすすめしたい方
・20代でお金の基礎知識を身につけたい方
・貯金が思うようにできていない方
・投資に興味があるが何から始めればいいかわからない方
・子どもに金融教育を考えている親
・リベ大を知らない方の入門書として
❌ こんな方には物足りないかも
・すでにお金の知識や投資経験が豊富で十分な方
・より高度な投資戦略を求める方
・文字ベースの専門書を好む方
リベ大YouTube動画の具体的体験レビュー
実際に視聴した動画と内容
1. 「【断言】これを知らずにお金持ちになるのは無理」
友人に最初に勧められた動画。5つの力の全体像が約15分で理解できる導入編として秀逸。特に「家計支出をコントロールできること=全ての基礎になる力」という表現が印象的で、支出管理の重要性が腑に落ちました。
2. 「 第1回 プロフィール&自由な生活を手にするためにはどうすればいいか」
両学長の生い立ちと、なぜお金の教育を始めたかの背景が語られます。関西弁での親しみやすい話し方で、最初の抵抗感が一気に消えました。
3. その他の有益なコンテンツ
上記以外にも、日々の経済ニュースを分かりやすく解説する動画や、NISA制度の詳細な活用方法を説明する動画など、実践的で勉強になるコンテンツが数多くありました。
特に印象的だったのは、複雑な経済用語や制度変更を「身近な例え話」で説明してくれる点です。例えば、インフレーションを「コーヒー1杯の値段の変化」で説明するなど、専門知識がなくても理解しやすい工夫が随所に見られます。
このような継続的な情報発信により、単発の書籍では対応できない「最新の制度変更」や「市場の動向」についても学び続けることができ、リベ大エコシステム全体の価値を実感しました。
YouTube vs 書籍の学習効果の違い
YouTube動画の優位性
- リアルタイム感: 最新の制度変更や市場状況に対応
- 具体的操作: 画面キャプチャで実際の手順を確認できる
- 質問対応: コメント欄での疑問解決
- 無料アクセス: 気軽に何度でも視聴可能
書籍の優位性
- 体系性: 全体を俯瞰して学べる構成
- 集中度: 動画のような中断がなく深く学習できる
- 復習効率: 必要な箇所をすぐに参照可能
- ストーリー性: 漫画形式で楽しみながら学習
両学長の話し方・教え方の特徴
印象的な教え方
- 関西弁での親しみやすさ: 硬くなりがちな金融の話題を身近に感じさせる
- 具体例の豊富さ: 「月収30万の人が…」など、リアルな数字での説明
- 失敗談の共有: 自身の投資失敗経験も率直に語る誠実さ
- 行動重視: 「知識だけでなく行動が重要」を一貫して強調
コンサルとしての専門的視点
周囲での金融リテラシー課題
現場で見る金融リテラシー不足の実例
ケース1:老後資金運用失敗
- 状況: 老後資金のために2,000万円を銀行窓口で「元本保証」商品に一括投資
- 結果: 実質年利0.1%の仕組預金で資産がほぼ増えず
- リベ大的解決策: NISA+iDeCoでの長期分散投資
ケース2:若手社員の家計管理問題
- 状況: 年収500万円だが貯金ゼロ、リボ払い常用
- 問題: 固定費の概念がなく、支出管理ができていない
- リベ大的改善策: 5つの力の「貯める力」から段階的に実践
コンサル業界での蓄財・投資の実情
高収入だが資産形成に失敗するパターン
- 生活水準の上昇: 年収上昇に合わせて支出も拡大
- 時間不足: 長時間労働で投資の勉強・管理時間がない
- リスク回避: 安定志向で預金のみに依存
リベ大的改善アプローチ
- 自動化: NISA・iDeCoでの自動積立
- シンプル化: インデックス投資でメンテナンス最小化
- 長期視点: 複利効果を活用した20年スパンでの資産形成
蓄財経験者から見た内容評価
読書期間・方法
- 読書期間: 2025年8月購入後、1日で完読
- 読書方法: 休日の集中読書
- 再読: 特に気になった箇所は3回読み返し
既知内容vs新たな気づき
既に理解していた内容(70%程度)
投資経験や蓄財の実践により、大部分は既知の内容でした:
- インデックス投資の優位性
- 固定費削減の重要性
- 副業による収入源多様化
新たな気づき・再確認できた価値(30%程度)
- 体系的な整理効果: バラバラに持っていた知識が5つの力として整理された
- 伝える技術の学習: 家族や友人に説明する際の参考になる
- 継続のモチベーション: 既知でも改めて重要性を再認識
漫画形式の学習効果
優れている点
- 視覚的理解: 複雑な概念が図解で分かりやすい
- ストーリー性: 冒険物語として楽しく読める
- 継続しやすさ: 556ページでも飽きずに読了可能
限界・課題
- 情報密度: 文字ベースに比べて詳細度は劣る
- 実践的詳細: より具体的な手順は別途調べる必要あり
20代・金融初心者への適用可能性
なぜ20代に最適なのか
1. ハードルの低さ
お金の話は「難しい」「とっつきにくい」というイメージがありますが、漫画形式により大幅にハードルが下がっています。
2. 実践的内容
理論だけでなく、「明日から何を始めればいいか」が具体的に示されています。
貯金ができていない人への価値
Before:なぜ貯金できないのか
- 支出の把握不足
- 優先順位の混乱
- 将来への漠然とした不安
After:本書を読んだ後の変化期待
- 固定費見直しによる確実な支出削減
- 目的意識を持った貯蓄
- 投資による資産形成への第一歩
子どもの金融教育ツールとしての価値
高校生への教育効果
金融教育必修化の背景
2022年から高校で金融教育が必修化されました。しかし、教える側の教師も金融知識が不足している現状があります。
家庭での金融教育ツール
現在2歳の娘が高校生になった時(約14年後)を想定:
- 親子での共通理解: 同じ教材で学ぶことで会話が深まる
- 実践的知識: 学校教育を補完する実用的内容
- 早期スタートの価値: 早期から投資を始める意味を理解
長期的な教育投資として
14年後の価値
現在1,958円で購入した本が、14年後でも十分通用する普遍的な内容を含んでいます。特に「5つの力」の概念は、時代が変わっても基本的な考え方として有効でしょう。
他の金融教育書籍との比較
一般的な投資本との違い
項目 | お金の大冒険 | 一般的な投資本 |
---|---|---|
対象年齢 | 小学生〜大人 | 主に大人 |
学習形式 | 漫画・ビジュアル | 文字中心 |
内容範囲 | 投資+生活全般 | 投資手法特化 |
実践度 | 基礎〜中級 | 初級〜上級 |
継続性 | 高い(楽しい) | 個人差大 |
リベ大エコシステムとの連携
学習の流れ
- YouTube動画: 無料で基礎学習
- お金の大学: 体系的な知識習得
- お金の大冒険: 視覚的理解と復習
- リベシティ: コミュニティでの実践・相談
この連携により、単発の書籍ではなく、継続的な学習環境が提供されているのが大きな特徴です。
蓄財経験者が感じた本書の価値
投資対効果の評価
コスト
- 価格: 1,958円
- 時間: 読書時間約5時間
得られた価値
- 知識の体系化: バラバラだった知識が整理された
- 説明スキル向上: 他人に教える際のフレームワーク獲得
- モチベーション再燃: 継続的な蓄財・投資への意欲向上
- 将来への投資: 娘への金融教育準備
既知内容が多い中での発見
再学習の価値
「知っている」と「説明できる」は別物だということを改めて実感。特に家族や友人にお金の話をする際の「伝え方」を学べたのは大きな収穫でした。
継続のモチベーション
投資や蓄財は継続が重要ですが、日々の生活で忘れがちになります。本書を読むことで、改めて「なぜやっているのか」を思い出すことができました。
★総合評価
評価項目 | 評価 | コメント |
---|---|---|
20代初心者への適性 | ★★★★★ | 漫画形式で金融の基礎が楽しく学べる |
蓄財経験者への価値 | ★★★★☆ | 既知内容多いが体系化・伝達スキル向上に有効 |
コストパフォーマンス | ★★★★★ | 556ページフルカラーで1,958円は破格 |
教育ツールとしての価値 | ★★★★★ | 子どもから大人まで幅広く活用可能 |
実践的内容 | ★★★★☆ | 基礎から中級まで具体的な行動指針を提示 |
継続学習への貢献 | ★★★★★ | リベ大エコシステムとの連携で長期学習可能 |
総合評価: ★★★★☆(4.7/5.0)
特に20代・金融初心者にとっては、これ以上ないスタートブックだと評価します。
まとめ
漫画「お金の大冒険 黄金のライオンと5つの力」は、金融リテラシーの入門書として極めて優秀な一冊です。
友人の推薦から始まったリベ大との出会いでしたが、YouTube動画での予習を経て書籍を読むことで、より深い理解と実践的な知識を得ることができました。蓄財経験がある私でも「知識の体系化」「説明スキルの向上」「継続モチベーションの再燃」という明確な価値を感じています。
特に、20代でお金の基礎知識を身につけたい方、貯金が思うように進まない方にとっては、人生を変える可能性を秘めた書籍だと感じています。コンサルとして様々な金融リテラシー課題を見てきた経験からも、この書籍で学べる「5つの力」は、ビジネスパーソンの基礎力として非常に重要です。
また、将来的に子どもの金融教育を考える親にとっても、長期的な投資価値のある一冊です。1,958円という価格で、556ページのフルカラー漫画とこれだけ実践的な内容が手に入るコストパフォーマンスは素晴らしく、「とりあえず読んでみる」ハードルの低さも魅力です。
一緒に、お金にまつわる5つの力を身につけて、経済的自由への道を歩んでいきましょう!
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